Columnコラム

【インタビュー】京都発、新進気鋭のポップバンドSet Freeに迫る。

読み物 2018,04,26

3月16日、セイカレコード主催のイベント「セイカレコードpre. ニューウェーブ」を京都MOJOにて行いました。19歳とは思えない深みのある歌声で弾き語る大宅休実、やわらかい歌声と打ち込みなどを駆使しながらしっとり自分たちの世界をつくっていく女性二人組アコースティックユニットNight Chambre、そして今回唯一のバンドセットとなる二人組ポップバンドSet Freeの三組が出演。

 ライブだけでなく、インディーバンドのデモ音源や自主盤などを取り扱っているネットショップHOLIDAY! RECORDSの出店もありました。ライブだけでなく、音源を視聴してCDを買うという純粋な新しい音楽との出会い方を改めて提示できたのではないでしょうか。実際に、たくさんあるCDからお気に入りのものを見つけている方を何人もお見かけしました。セイカレコード一押しの3組のライブとHOLIDAY! RECORDSを通してなにか新しい出会いがあれば幸いです。

 その中でも、イベントのトリを飾ってくれた、京都で活動中の二人組バンドSet Free。ボーカルの柔らかい歌声とポップでキャッチーな音楽がキラキラしていて、どこか惹きつけられるモノを持っている二人組です。「渋谷系がルーツ」と紹介されることが多いSet Freeですが、渋谷系だけでなくスピッツやハイスタなど多方面から影響を受けた音楽は、聴けば分かるように圧倒的に曲が良い!とても練られた良質なポップソング!

 

 先述のHOLIDAY! RECORDSで紹介されたことなどから、確実に注目を集めはじめているSet Free。まだまだ謎が多い彼らに結成の経緯やバンドのこれからについて伺いました。

 

 

 

——では初めに、自己紹介をお願いします

清田 清田尚吾です。作詞作曲をしていて、ライブではギターボーカルをしています。

ワイニー ワイニチハ、ワイニーです。以上です。

——ワイニチハ(笑)。結成の経緯を聞かせていただけますか?

清田 俺がバンドを組みたくて、高校の入学式の時にバンドしたい人を探していたら、偶然バンドの話をしてるやつを見つけて、それがワイニーで。その時に何聴くのって聞かれて、「スピッツとかだよ」って言ったら「スピッツとか面白くねえよ、J-POPじゃんそれ」って言われて、こいつとは気が合わないなって思いました(笑)。

ワイニー 「パンクロックだよ、Led Zeppelin聴けよ」とか言って。自分も聴いてないのにカッコつけて言ってました。

清田 それから、お互いにバンドが好きなんだってことは知ってて。高一くらいでやっとバンド組もうって話になって。

ワイニー 俺の友達にドラマーがいたから、清田と一緒に三人でやろうよって話ししてたら、俺が楽器弾けなかったから二人で別のバンド始めちゃったっていう。

 

——ワイニーさんはその頃何してたんですか?

ワイニー サッカー部で、坊主でグラウンドと土手を永遠に走ってた(笑)。

——では、二人はいつから一緒に音楽をやりはじめたんでしょうか。

ワイニー 仲良くてCDの貸し借りとかはしてて。Ken Yokoyamaのライブを元ドラマーのやつと一緒に三人で見て「よしやるか」っていう感じになり、文化祭でバンドやろうって話になりました。はじまり方はめっちゃパンクなんだよ(笑)。それで、文化祭でSet Freeでライブしました。文化祭が終わって、大分県で12月に高校生のバンドコンテストがあるんですけど、高校生はみんなそれに憧れてバンド始めるんですよ。俺らもそれに出場しました。結局SIX LOUNGE(大分発、スペースシャワー列伝JAPAN TOUR 2018 参加)が優勝して俺らは圏外やったけど(笑)。でも楽しくて、そのままバンドやろうよって話になったんだけど、俺がサッカーしてたから、清田からサッカーを辞めてバンドやろうって言われたけど、県2位とかで結構強かったから簡単に辞めれる雰囲気じゃなくて。結局サッカーしながらバンドも続けようって思った時に、清田がSIX LOUNGEに入る。

清田 誘われて。Set Freeはもういっかってなって。

ワイニー SIX LOUNGEが順調に行き、俺はそのままサッカーを続けて、別々になっちゃって。俺は東京の大学に行って、清田は京都の大学に行って。でも大学生になっても清田と連絡は取ってたんですけど、俺の大学に国内留学制度があることが分かって。じゃあもう一回やるかって言って東京から京都に飛んできた。それが2017年の春で、Set Freeの再スタートですね。

——そこからは順調でしたか?

清田 いろいろ悩みつつだよね。最初はライブもするかどうか分からなかったし。

ワイニー 前提として、まず俺がギター弾けないっていう問題があって(笑)。

清田 そうなんだよね。常に何させようかなって考えてる。俺が曲書いて、後はワイニーに何させようっていうのがずっと付きまとってる。

ワイニー このバンドの一番のトピック。

清田 いまだにね、形を変えながら悩んでるところ。今度ギターやめるしね。

ワイニー そうだね。5年やってやっと分かったっていう。

清田 ワイニーギターやめたほうがいいんじゃない? って。

ワイニー まあどうなるか分かんないけどね、ギター弾くかもしれないし。まだ模索中。今はベースとドラムにサポートで入ってもらって4ピースロックバンドの体制でやってます。

——キーボードはいないんですね。Set Freeの曲を聴いてて、どうやってライブをするのか気になってて。

清田 よく聞かれるんだけど、ライブでなかなか音源通りやれなくて。でもそれでいいかって感じでやってきてる。今のバンド体制も一旦3月で終わらせようと思ってて。それ以降は二人でDJで音源を流してライブやろうと思ってる。

ワイニー これからはDJワイニーとして生きていきます。

——新しい体制も楽しみです。現在HOLIDAY! RECORDSでCDを取り扱ってもらってると思いますが、反応はありましたか?

ワイニー あれで一気に変わった感じはあったよね。HOLIDAY! RECORDSに出すまでCD7,8枚しか売れてなくて。2017年の11月ぐらいにHOLIDAY! RECORDSに出してからバンドの見られ方が変わったかもしれない。俺らは全然変わってないんだけど、流通かかるだけで一気にバンドの見られ方が変わるっていうのは変な感じだった。

清田 俺は知らない人がCDを買ってくれてるのが変な感じだった。コメントとかくれたらいいのにねって思う。嬉しいけど、あんまり実感できないから誰が買ったんやろって気になる。最近は割と慣れてきたけどね。

ワイニー まだまだいろんな人に知ってもらいたいね。

——最後に今後の展望を聞かせてください。

清田 現状Set Freeは名前が予想以上に広まっていってて、そんなにすごい数じゃないんだけど、俺のバンドの経験としては結構良いペースで増えてきてて。でもライブとか曲作りとか内容が追いついてないなと思ってるから、もっと自分たちの実力をつけて、この1年間で内容を良くしていきたいなと思ってます。

ワイニー 俺はワイニーを定着させたい(笑)。ワイニチハを流行語大賞にするのが今の野望です!

清田 どっちなの?ワイニーとワイニチハ、はっきりさせたほうがいいよ。

ワイニー 二冠を狙ってる。

——取れるといいですね(笑)。ありがとうございました。

ワイニー おつワイニーです!

 

まだSet Freeの楽曲を聴いたことがないという方は、まずはこの曲から聴いてみてはいかがでしょうか。私はポップな中にも強さを感じるイントロに心を掴まれてしまいました。

【Sound Cloud】

https://soundcloud.com/set-free-official

ライター:中村果歩、写真:辻村花梨

READ MORE

高野寛が語る。音楽人「レイ・ハラカミ」

レイ・ハラカミは孤高の天才だった。 一昔前のラップトップと入門用のソフトウエア、そして打ち込みの教材などに使われていた(そのままでは凡庸な音しか出ないはずの)チープな音源、たったそれだけの道具で、立体…